無気力社畜のブログ

社畜が怠惰に過ごせるリタイア生活を目指すブログ

成長投資枠は投信と高配当ETFのどちらが良いか

新NISA開始が迫ってきました。

既にクレカ積立等は設定が可能になっています。

 

私は積立枠はオルカンにする方針にしているのですが、

成長投資枠をまだ決めかねていたので、検討しました。

 

基本的には以下の2択です。

 ①投信(再投資)

 ②高配当ETF

 

①投信(再投資)の場合

これが資産形成としては一番あるべき姿であり、

私がまだ20代や30代であれば、間違いなくこちらを選択していたと断言出来ます。

配当は投信の中で再投資され、NISAの枠を使わずに済むメリットがあります。

 

尚、このメリットは、生涯で1800万以上を運用資産に振り分けられる人が、

その内の1800万を新NISA枠で使う様なケース限定です。

後述しますが、「生涯で1800万以上、或いはそれに近い金額を投資可能な人」は、

効率の面では投信を選択するべきだと思います。

 

②高配当ETF(株)の場合

新NISA枠内で高配当ETF等を買うのであれば、無税でずっと配当を得られますので、

定期的にお金が自動で入ってくる事でモチベを上げられる、

という点を重視する場合は実感したい場合は、こちらも有りです。

 

◇具体例:投信とETFによる違い

1800万以上を投資出来る場合を挙げましたが、

例えば、生涯で2000万を投資に振り分けられるケースで考えた場合、

 ・投信     ・・・新NISA枠で1800万(+配当分再投資)、特定口座で200万

 ・高配当ETF ・・・新NISA枠で1800万、特定口座で200万+配当分再投資

という形になります。

配当分の再投資が新NISA枠になるか、特定口座になるかの違いが発生しますので、

税金の掛かり具合が投信の方が少ない、という結果になる訳です。

 

投資可能総額が1800万よりも少ないのであれば(例:1000万)、

 ・投信     ・・・新NISA枠で1000万(+配当分再投資)

 ・高配当ETF ・・・新NISA枠で1000万+配当分再投資

となるので、ほぼ変わりません。

投信無いで自動で再投資されるか、配当金を使って改めて再投資すかだけの違いです。

 

◇高配当ETFが生きるパターン

効率だけで見るなら、恐らく投信の優位性は揺るぎません。

それでもETF・株の方が扱いやすいケースとしては、やはり配当が貰える事でしょう。

投信(再投資)の場合、切り崩さないとお金が入って来ません。

勿論自動で取り崩し設定が出来る証券会社はあるので、同じ様な事は実現出来ます。

しかし、「資産を取り崩す」のと「配当が貰える」だと、

本来は同じものであったとしても、当事者としてどちらの方が抵抗感があるか、

と言われたら前者が多いのではないでしょうか。

 

また、市場が低迷している時期でも、配当は比較的安定して貰う事が出来ますし、

株価が低下している時期に取り崩さずに済むのも、精神的に優しいでしょう。

 

投信取り崩し方式の場合、基準価額が幾らの状態で取り崩す事になるのか、

少なくとも私は性格上、気にしてしまう様に思います。

(気にせずに済むなら、投信の取り崩しでも同じ事なのですけどね)

 

◇自分に当てはめてみる

・高配当ETFの場合

一番高効率の投信ではなく、高配当ETFを選択した前提で考えてみます。

成長投資枠は1200万を高配当ETFで埋め、貰える配当金は3%程度、

評価額自体も年平均2-3%上昇を期待するとします。

 

年金を貰う頃(約20年後)には評価額が1200→2100万程度、

配当金も36→60万ぐらい迄の上昇を見込めると思います。

 

48歳でリタイアする場合、私の年金予想額は月13万少々です。

(老齢基礎年金、厚生年金のみ。企業年金等は一旦除外した金額)

現在の配当は月2.5万程度で、成長投資枠からの月5万も加わると考えれば、

配当で月7.5万、年金と併せれば月20.5万が不労所得として入る皮算用になります。

最低限の生活は可能な水準ですかね。

 

積立投資枠も、5%運用想定で1600万以上になっていますので、

それも含めて取り崩していく事になりますが、

インフレ率2%程度を想定すると、80歳まで生活出来るか微妙な所です。

 

ただ、高配当ETF選択時は、年金給付開始までの配当金があります。

早期リタイア~年金給付開始までの生活費に充当できますので、

新NISA以外の資産が後述の投信採用ケースより多い事になります。

(月20万程度の生活で良ければ、新NISAの資産だけでも良いです)

 

 

・投信の場合

投信を選択した場合で、利回り5%で運用出来る場合を考えてみます。

新NISAの積立完了時点で1800万→2000万に到達しますし、

この2000万を20年間運用すれば、5000万を超えて来る水準まで見込めます。

つまり、年金給付開始より20年以上前までに新NISAを満額利用&放置しておけば、

それだけで老後5000万の資産が得られるという事になります。

5000万は月20万を取り崩しても、微増していく水準ですし、

年金併せれば、給付額が2割減ぐらいしていても、余裕過ぎますね。

 

尚、5%より低利回りになってしまい、3%程で考えたとしても、

20年で3600万程度までは上昇しますので、使い切る想定で取り崩していけば、

年金と併せて月30万の生活を80代半ばまで維持出来ます。

オールカントリー辺りでも、それ以上の利回りは期待出来るでしょう。

 「50歳手前迄にオルカン以上の利回りの投信を新NISA満額で購入し、

  20年放置しておけば、年金+新NISAの試算のみで逃げ切れる」

と言えると思います。

 

そう考えると、私のゴールは新NISAを埋めきってリタイアし、

年金給付開始までの20年程を新NISA以外の資産で生活出来る様にする事ですね。

48歳に新NISA枠を埋めきる予定ですが、新NISAと別に6500万程度を準備出来れば、

月30万生活が可能という試算結果が出ました。

(48歳時点で月30万の生活水準を、インフレ率2%で将来の生活費を計算した場合)

 

◇比較

投信でも高配当ETFでも、傾向は大きくは違いませんが、

早期リタイア~年金給付開始までの期間に資産を取り崩す際、

特定口座 or 新NISAのどちらからかで、最終的な税金の負担が変わります

 

利益が少ない時と、最大に乗った時があったとして、

特定口座と新NISAのどちらで取り崩す選択をするかという話になる訳で、

それは利益が多い時は新NISAで取り崩す方が税負担は軽くなるのは自明です。

なので、どちらから先に取り崩す必要があるなら、特定口座から取り崩すべきです。

 

◇結論

早期リタイアする自分の場合は、新NISAの選択は投信という結論になりました。

 

配当が貰えるとテンション上がるので高配当ETFは好きですし、

 「配当だけで暮らせるから、他の投信資産等が増えていくわぁ~」

ぐらいの状態を作り出せるなら、それを気もするのですが。

新NISAの様に、利益が最大限乗るまで放置しておく資産であれば尚の事、

投信を選択するべきだという結論です。

 

◇備考

今回の結論は、

 「新NISA以外に特定口座にもある程度の資産があり、早期リタイアする」

という私の状況で最善と判断しただけです。

 

家計が火の車の状況で、退職金や遺産等で纏まったお金を手に入れた人が、

一気に使ってしまわない様に運用を検討する場合、

何十年も先まで手を付けないという選択肢も取り難いので、

配当を貰える高配当ETFは良い選択肢だと思います。

 

実際、退職金で投資し、配当を貰う形は以前からよく見られました。

特に一昔前、団塊の世代が退職し始めた頃には、

それを狙い撃つ毎月分配型投信のグロソブ(グローバルソブリンオープン)が

本当に一世を風靡する形で大きく買われました。

あの投信の信託報酬は、1%なんて優に超えていますから、ぼろい商売ですね。

そう考えると、最近の投信は本当に低コストになったと思います。