本気で精神的に追い詰められた場合は、
生きるか死ぬかの選択なので是非も無い訳ですが、
少し辛いなぁ、程度の状況で仕事を辞めるかというのは、
「どれぐらい辛いか」等で判断されていくんじゃないでしょうか。
仕事を辞めるかどうか、という基準を下げる要因の1つとして、
保有する資産額があると私は考えています。
直近の生活費しかないのであれば、辞める選択肢は取り得ませんし、
数年生活出来る試算があるなら、リタイアしないとしても、
今の仕事を辞めて転職するという選択は比較的現実的ではないかと。
その資産が、5年、10年、20年分の生活費相当になっていった場合、
段々と「辞めてもいいや」という思いが生まれやすくなると思うのです。
◇仕事が多忙になると考えてしまうリタイア
私はそろそろ40代も半ばに差し掛かるのですが、40歳手前で準富裕層入りしました。
最近は7000万少々まで増えて来ましたので、リタイアには少々足りないのですが、
セミリタイアするなら、十分な水準に達してきたと思っています。
そうなると、仕事が忙しくなるにつれて「辞めたい病」が発症してきます。
そのストレスを避ける術があるのであれば、避けたいと考えてしまうのは、
生物として当然の反応ではないかと思います。
そして、最近の仕事の忙しさから、やはり辞めたい病が発症し出しました。
もう5年ほど頑張れば、現在の生活水準を維持してフルリタイアが可能になると
頭では分かっているので、耐える判断はしているのですけどね。
心は辞めたいと叫んでしまうのを止める術を持ちません。
「あと5年」を長いと考えるか、短いと考えるか。
今迄の約20年の期間を考えたら、「短い」のだとは思います。
ただ、あと半年や1年といった状況なら、「すぐ辞めたい」とはならず、
「仕方が無いから最後のご奉公で頑張るか~」と思えたんじゃないかと思うので、
私にとって、短い期間とは言えない期間なんでしょうね。
◇残りの寿命における会社人間期間の割合
寿命は誰にも分かりませんが、平均寿命などの目安はあります。
独身男性の平均寿命は70歳に届いていませんし、
そうでなくても80歳を過ぎた辺りが平均寿命になっています。
独身男性の平均まで生きる場合、5年間は残りの寿命の2-3割に相当します。
80代まで生きたとしても、10数%に相当する期間です。
「残された寿命(想定)」に対して、会社人間の期間は何年なのか。
その視点で見ると、60代になっても働いている方は、本当に凄いです。
独身なら残りの大半を会社に捧げる形ですし、
もう少し生きられる人でも、5年も働いたら、残りの寿命の何割なのか・・・。
最後の3~5年は健康的に活動出来ていないと仮定すると、更に絶望的です。
「残された健康寿命(想定)」での1年は、独身男性平均で考えると、
40歳の人なら2%、45歳の人なら5%、50歳の人なら8%ぐらいでしょうか。
そう考えると、40代でも後半になると、あまり早期リタイアという気がしません。
人生の残りを楽しむ期間が短すぎるな、と感じてしまいます。
いや、こんな事を考えると、本当に今すぐリタイアしたくなってしまうな・・・