無気力社畜のブログ

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新NISAとセットで想定される増税等について

新NISA関連は、ポジティブな話とネガティブな話の両面があると思っている。

 

1800万の無税投資枠が確保できる事は、勿論ポジティブだ。

福利効果により、膨らんだ資産を無税で受け取れる制度は素晴らしい。

 

非常に有益なこの制度だが、増税路線のこの国が素直に取る政策では無い。

どう考えても、昨年に金融所得課税の増税議論をした際、若年層の負担が大きい、

という指摘で見送りになった件への対応だと思われる。

中高年では5年や10年、15年等の複利効果しか得られないが、若年層は30年、40年の期間で十分に膨らんだ複利効果を得られる制度なので、若ければ若い程に有利な制度だ。

 

年利5%で増えていった場合、65歳時点で資産がどれだけ増えるのか、1800万の枠を全て消化した年齢を30歳、40歳、50歳として簡略的に資産した場合、以下の通りだ。

 

  30歳から35年・・・・18,000,000→99,288,277円

  40歳から25年・・・・18,000,000→60,954,389円

  50歳から15年・・・・18,000,000→37,420,707円

  ※1800万の積み立て期間を加味したらもっと大きいが、簡略試算です

 

この通り、20年の期間の差は、金額では実に6000万以上になる。

50歳からでも倍になっているが、30歳からだと5倍以上だ。

若い頃に1800万積立は難しい場合が多いので、本来はここまで顕著な差は出難い。

ただ、20代は年360万かそれに近い積み立てが可能な人もちらほら存在し始めるので、絶対に不可能な水準でも無い。

 

大工になった友人も居るが、数年で年収が500~600万になっていたので、高卒等で早々に働き出していれば、もっと早く1800万の枠を消化する人も居ると思う。

実家住まいや、期間工などで生活費を節約できれば、20代前半での実現も可能だ。

 

また、経済的に余裕があり、金融リテラシーも高いご両親であれば、今までジュニアNISAを活用してきた家庭もあるだろう。

大学生や20代のお金の無い内は、子供の代わりに新NISAの積立をしてくれるケースだって、普通に発生しそうではある(贈与税が発生しない範囲で)

 

増税懸念と早期リタイアへの逆風

新NISAで若年層のフォローを終えたと政府が認識しているのであれば、これから出て来る話題は、大体は増税関連になる筈だ。

 

金融所得課税は20%が25or30%になるのでは、と言われているが、別に30%が絶対の上限だとは限らない。一旦はその辺にするとしても、将来的に富裕層はもっと取れる仕組みを模索しそうな気はする。

 

そして、FIRE志向の人間にとって、金融所得課税はかなり強い向かい風だ。

理由としては、資産取り崩しや配当金で生活費を賄うにあたって、必要なリタイア原資を積み増す必要がある為だ。

現在、2%の配当で年200万円を貰うには、1.25億で達成できる。

  計算式:12500万×2%×80%(税金20%)=200万

 

これが、金融所得課税が30%に上がった場合、1.4億が必要になってしまう。

  計算式:14000万×2%×70%(税金30%)=200万

 

若い世代であれば、新NISAによる恩恵で補えるかもしれない。

だが、中高年は新NISAを活用しても、そこまでの複利効果を得られない懸念がある。

 

とは言え、既に40代である事を悲観していても仕方ない。

新NISAは全力で利用するし、それ以外の資産運用も進めていくしか道は無い訳で。

何とか良い材料を探すとしたら、不況で低迷している現状は、将来大きく飛翔する資産を買い込むチャンスという点だ。

回復・上昇すると信じられる資産を買い込み、次の上昇相場に乗る為の準備をする。

自分にはそれぐらいしか出来そうにないが、それさえもかなり精神力を要するだろう。

 

尚、自分は出口戦略を考える時期に来ている中高年だから、余裕が無いだけだ。

20-30代の資産形成期の人にとっては、この10年は本当に良い仕込み時になる。

数日ですぐに回復してしまう下落局面の場合、資産家しか多くを仕込めないが、今回の様に長期間に及ぶ調整局面であれば、手元に現金が無い人にも、時間を掛けて十分な仕込みを出来る猶予を貰えているのだ。

全力で仕込んで、後で幸せになって欲しい。