◇一般人の早期リタイア実現形式に対する個人的感想
根っからの富裕層以外の一般人がアーリーリタイアを目指す場合、
実現方法は凄く大きな分類にすると
①貯めた預貯金などの金融資産を徐々に使い潰す
②不動産投資の収益で生活費を丸ごと賄う
この2つが主だったのではないでしょうか。
そして、後から
③上記①にバイト収入を得る事も前提にしたセミリタイア
(=資産減少ペースを抑え、少ない資産でリタイアを実現する)
という思想も一般化してきた、という流れだった気がします。
(元から富裕層の方は、債券系で実現していたのだと思いますが)
①②は資産を十分に準備したフルリタイアですが、到達できる人が少ない。
それでも社畜を脱したい人達の中で、実現がやや容易な③志望が出て来るのは、
納得のいく流れです。
①③でリタイア計画を練った人は、逃げ切り計算機を利用された方も多いでしょうね。
◇4%ルールについて
昨今の「4%ルール」ですが、非常に分かり易いのが特徴です。
基本的に③の考え方の延長で、数値が具体化されただけですが、
投資センス有無を前提にしておらず、誰でも再現可能ですし、分かり易いです。
元からアーリーリタイアを検討してきた人にとっては、
「逃げ切り計算機で試算していたやり方の裏付け理論が一般化された」
という感じでしょうか。
ただ、4%ルールは死ぬまで資産が0にならないという事で上記①に該当しますが、
上澄み分だけ引き出す様な仕組みであり、「資産を減らさずに生活する」
という考え方に近いものだと思います。
なので、生活費の25倍まで貯めなくても、寿命として想定される年齢まで
資産が目減りし続けていく事に耐えられるならば、もっと早くリタイア出来ます。
(おススメはしませんが)
また、ちょっとしたバイトを許容するなら、更にリタイア予算を大きく下げられます。
それこそが、セミリタイア志望者が増えている理由の一つですからね。
贅沢は望まず、自由な時間を何より優先したい、という方には納得の生き方です。
◇個人的には3%ルールを推奨したい
ちなみにここまで”もっと少ない予算でリタイアも出来る”と書いていますが、
私としては、もっと安全策を推奨したいと考えています。
「4%ルール」はトリニティスタディをベースにしていますが、
より長期間の運用シミュレーションが行われ、最新の結果としては
「4%は少し不安で、3.5%辺りならまず安全」となっているそうです。
インデックス投信の手数料/税金も加味すれば、3%辺りが妥当な値でしょうか。
なので、「安全第一なら3%ルール、年間生活費の33倍の資産構築」と設定して、
年金は、物価・医療費高騰や相場低迷時の保険、ぐらいに考えておきたいです。